ハードディスクの寿命は何年?故障の兆候は?

2021-6-29

ハードディスク(HDD)は、パソコン本体に内蔵されているものもあれば、持ち運びに便利な外付けタイプもあります。大容量の機器を安価で購入できる記憶装置なので、普段から膨大なデータを取り扱っている方は利用されているのではないでしょうか?

そんなデータ管理に適した記憶装置ですが、実は永久的に使用できる機器ではなく、いずれは寿命を迎えてしまう消耗品なのです。そのため、寿命によって故障してしまうとデータを開くことも取り出すこともできなくなってしまいます。

しかし、故障前には何かしらの兆候が表れるので、その兆候さえ知っておけば事前にデータを保護することができます。この記事では、ハードディスクの寿命や故障前の兆候に付いてご紹介していきます。

 

ハードディスクの寿命ってどれくらい?

ハードディスクは容量の大きな機器でも安価で購入することができる記憶装置です。そのため、写真や動画などの容量の大きなデータ、仕事で使う膨大なデータなどの保存・管理に最適な記憶装置と言われています。

そんなハードディスクには平均寿命というものがあり、寿命が近くなるとさまざまな障害が派生し、寿命を迎えると機器が故障してしまいます。故障した機器からは自分でデータを取り出すことができないので、大切なデータを守るためにも平均寿命は知っておくことが大切です。

 

平均寿命は約3~4年

使い方や使用している機器の種類などによって異なりますが、平均的な寿命は約3~4年だと言われています。例えば、1日の使用時間が数時間程度であれば10年以上使い続けることができますが、機器の電源を1日中入れたまま使用している場合は1年未満で故障することもあります。

また、販売されている機器の中には長時間の稼働を前提として製造されているものがあります。そのしたハードディスクであれば1日中使用することがあったとしてもすぐに壊れてしまう心配は少ないと言えるでしょう。

ちなみに、長時間の稼働が前提とされている機器の多くは3~5年間のメーカー保証が付いている場合が多いと言われています。そのため、どうしても1日の利用時間が長くなるという方はこのような機器を選ぶと良いでしょう。

 

外付けHDDは約3年で壊れることが多い

最近では外付けタイプの機器も販売されているため、パソコン本体で保存しきれないデータ、または保存用データの保管場所として利用されている方は多いでしょう。そんな外付けHDDですが、メーカーを問わずどんな機器でも平均寿命は約3年となっているようです。

ちなみに、場合によっては3年以上の利用も可能である場合はありますが、長く持ったとしても4年が限界だと言われています。この記事を読んでいる方の中で外付けHDDを長期間使用している方は、すでに兆候が表れているかもしれないので注意が必要かもしれません。

 

使い方や環境次第で寿命を延ばすことができる

外付けや内蔵型を問わず、使い方や使用環境によって寿命を延ばすことができると言われています。それでは、どのような方法で寿命を延ばすことができるのか、以下でご紹介する内容を一つひとつ見ていきましょう。

 

【その1:使わないときは電源を切る】

人によっては機器の電源を付けっぱなしにしている方はいると思いますが、これは寿命を縮める原因の1つです。そのため、使用しないときは電源を切ることをこまめに行うことで長持ちさせることができます。

ちなみに、ハードディスクの内部にはデータの読み書きを行う磁気ヘッド、データを記録するプラッタという部品が内蔵されています。電源を入れたままではこれらの部品が常に稼働している状態となり、ダメージを蓄積させることになります。

これが故障の原因となるので、少しでも寿命を延ばしたい方は電源の入れっぱなしに注意しましょう。

 

【その2:設置場所や室内温度を調整する】

微細な部品で構成されているハードディスクは、熱に弱いという弱点を持っています。そのため、強い日差しが差し込む窓際や室内温度の高い場所で使用していると寿命を縮める原因になります。

 

しかし、設置場所や室内温度を調整し快適な環境を整えることで寿命を延ばすことができます。特に気温の高い夏場は窓際を避けた場所に機器を設置し、エアコンを使って室内温度を快適に保つことが大切です。

逆に気温の下がる冬場は暖房器具によって室内温度が高くなりやすいので、本体から熱を逃がしやすい状態を作ってあげることが寿命を延ばすポイントになります。

 

【その3:定期的にパソコン本体内部の掃除をする】

パソコンにはあらゆる場所に隙間があるので、知らず知らずに本体内部へとホコリが溜まってしまいます。この溜まったホコリによって内部に熱がこもりやすくなり、故障の原因となってしまいます。

そのため、定期的にパソコン本体のカバーを外して、内部に溜まったホコリを取り除くための掃除をすることが寿命を延ばすポイントになります。デスクトップ型パソコンであればカバーを外すだけで内部の掃除ができるので、定期的に掃除をしてみてください。

 

【その4:機器は必ず立てて設置・使用する】

外付けHDDを使用している方に質問ですが、本体が倒れないようにと最初から寝かせた状態で設置していませんか?これは、内部部品に大きな負担をかけることになるので、寿命を縮めてしまう恐れがあります。

少しでも寿命を長く保つのであれば、必ず本体を立てて設置・使用するようにしてください。また、倒れることが心配であれば安定性の高い場所に設置するなど、現在の設置場所から移動させることを検討してみてください。

 

もしかして故障!?寿命が近くなった時の兆候とは?

寿命を延ばすことはできてとしても、寿命をなくすことはできません。そのため、いくら対策を行ったとしても、消耗品なのでいずれは故障してしまいます。しかし、ハードディスクは壊れる前にさまざまな兆候が表れるので、それさえ見逃さなければデータを守ることができます。

ここでは、故障を疑う寿命が近くなった時の兆候をご紹介していきます。「最近、機器の調子が悪い気がする…」という方はもちろん、今は特に問題がないという方も、今後のためにぜひ参考にしてみてください。

 

フォルダが開けない、動作が遅い

すぐにフォルダが開けない、何かするたびに動作が遅いなど、これらの症状は故障の初期症状だと言われています。今すぐに壊れる心配はありませんが、いつ症状が悪化して故障してしまうのかは予測できません。そのため、このような症状が現れた場合はすぐにデータをバックアップしておきましょう。

 

頻繁にブルースクリーンが表示される

故障を知らせる初期症状の中には頻繁にブルースクリーンが表示されるというものがあります。しかし、上記でご紹介した初期症状よりも進んでいる状態なので、すぐに対策を取っておく必要があるでしょう。

 

異音が発生する、突然シャットダウンしてしまう

機器本体から聞きなれない異音が発生する、または突然シャッドダウンしてしまうといった症状が現れた場合、機器が物理的に故障し始めている兆候です。この状態になるといつ故障してしまうのか分からないので、早急にデータのバックアップを行う必要があります。

 

本体から焦げ臭いニオイがする

故障の兆候の中でも末期症状といわれているのが、本体から焦げ臭いニオイが発生するというもの。機器内部が高温状態になっており、最悪の場合は火災を引き起こす危険性があるので、すぐに電源を切って使用を中止してください。

 

故障したHDDはデータ復旧業者に相談しよう!

ハードディスクが故障してしまった場合は、早急に機器の使用を中止してデータ復旧業者に相談しましょう。データ復旧業者なら故障した機器から高確率でデータ復旧を行うことができるので、大切なデータを取り出してもらうことができます。

また、データ復旧業者に依頼する場合は、DRAJ加盟企業から選びましょう。DRAJ加盟企業は高い復旧技術を持っており、万全のセキュリティ完備を行っているので、重要なデータの復旧依頼も安心です。そのため、もしもハードディスクが故障した場合はDRAJ加盟企業に相談してみましょう!