HDDのデータを上書きしてしまった場合の復旧・対処方法

2021-8-30

普段からパソコンを使っている人の中には、誤ってデータを上書き保存してしまい、元のデータが消えてしまったという経験はありませんか?例えば、ワードやエクセルなどを使用した際に、名前を付けて保存をするつもりがそのまま保存してしまい、大事なデータに別のデータを上書きしてしまったというケースは案外多いのではないでしょうか?

データの上書きを行うと基本的には元のデータが削除されてしまうので、重要なデータだった場合にはとても困ってしまうでしょう。しかし、データを上書きしてしまった場合でもデータ復旧を行うことで、元々のデータを取り戻すことが可能です。

今回は、HDDのデータを上書きしてしまった場合の復旧・対処法についてご紹介していきます。まさに今、データの上書き保存をしてしまったことでお困りの方は、ぜひこの記事を参考にして上書き前のデータを復元してみてください。

 

Windowsなら備え付けの機能で対処できる

データの上書きをしてしまった場合、一般的な方法としてはデータ復旧ソフトの使用やデータ復旧会社への依頼となります。しかし、お使いのパソコンがWindowsであれば、備え付けの機能で対処することができると言われています。

そこで、ここではWindowsパソコンでデータの上書きを行ったときの復旧・対処方法をまとめてみました。特別なソフトや機器を使用することなく上書き前のデータを取り戻すことができるので、まずは以下の方法を試してみてはいかがでしょうか?

 

Windows8の対処方法

お使いのパソコンがWindows8の場合、備え付けの機能として「以前のバージョンを復元」というものがあります。定期的に保存データの履歴を作成しつつ保存を行っているので、保存履歴をさかのぼることで上書き前のデータを取り戻すことができます。

最初にスタートメニューを起動し、メニュー右側の上部に表示された「ユーザー名」を選択します。そうすると、ログインしているユーザーの使用するデータフォルダが表示されるので、復旧が必要なデータを選択します。

もしも一覧内から見つけられない場合は、「マイドキュメント」の中で保存されている可能性が高いので確認してみましょう。目的のデータを見つけたら右クリックを押して「以前のバージョンの復元」を選択します。

選択後は過去のデータ保存履歴が表示されるので、戻したい時期のデータに合わせて「開く」を選択し、データを開いて保存を行えば作業完了です。

 

Windows10の対処方法

Windows10の場合は、備え付け機能として「ファイル履歴」というものがあり、一言で言うなら自動バックアップ機能によってファイル履歴が保存されています。そのため、誤ってデータを上書きしてしまった場合でも、履歴をさかのぼることで元のデータを取り戻すことが可能になります。

この機能を利用する場合、まずはスタートボタンを押して「設定」を開き、「更新とセキュリティ」を選択します。その後、左側の縦帯内に表示された「バックアップ」の項目を開き、右側にある「その他オプション」を選択します。

この時、真上にある設定ボタンがオフになっていた場合、この対処法ではデータ復旧ができないので注意してください。その他オプションを選択後は一番下の方までスクロールすると「現在のバックアップからファイルを復元」という項目が表示されます。

選択すると複数のデータファイルと画面上部にはバックアップ日時が表示されます。表示された日時よりも過去の履歴が必要な場合は、画面下中央にある緑色のボタンの左側にある矢印をクリックしてください。

目的のバックアップデータまでさかのぼることができたら、緑色の復元ボタンをクリックすることで作業は完了となります。

 

備え付け機能で復旧・対処できないときは?

Windowsパソコンを利用している方であれば、特別なソフトや機器を使用しなくても、備え付け機能で上書き前のデータを取り戻すことができます。しかし、機能設定をしていなかった場合はデータを復元することができません。

また、人によっては上手くいかなかったなんてこともあるでしょう。ここでは、備え付け機能で復旧・対処できなかったときに役立つ別の復旧・対処方法を2つまとめてみました。自分でできる方法やプロに相談する方法など、自分に合った方法を試してみてください。

 

データ復旧ソフトを利用する

最近では自分でデータ復旧を行える「データ復旧ソフト」が数多く販売されていますし、ネット上で気軽にインストールできるフリーソフトもたくさん出回っています。データの上書きによって失った元のデータはソフトウェア上のトラブルなので、データ復旧ソフトを使うことで復元可能となっています。

そんなデータ復旧ソフトの多くはHDDに対応しているものが多く、有料版を問わずフリーソフトも数多く存在しています。そして、利用するソフトによって使い方や操作性が異なるので、復旧作業を成功させるためにも事前に使い方・操作性の確認をしておきましょう。

ちなみに、Windowsパソコンであれば「Data Recovery Wizard Free」、Macパソコンであれば「万能データ復元! for Mac」がおすすめなので、データの上書きでお困りの際はぜひ試してみてください。

 

データ復旧会社に相談する

そもそも「自分で復旧・対処をするのは不安…」「確実に元のデータファイルを復元したい」と考えている方は、データ復旧を専門とする「データ復旧会社」に相談してみてはいかがでしょうか?

データの上書きによるトラブルは論理障害に該当するので、パソコンや記憶装置の故障からデータ復旧を行うことに比べて安い費用で依頼することができます。約数万円の費用は必要になりますが、高確率で復旧に成功することが期待できるので、自分でデータ復旧や対処方法を試すことに不安を感じている方にはおすすめです。

また、データ復旧会社の多くはさまざまなOSに対応しているので、WindowsやMacを問わずデータ復旧を依頼することが可能です。最初に無料初期調査を行ってもらえるので、料金が気になる方は見積もりを確認後に依頼を決めることもできますよ!

 

上書きをしても大丈夫!普段からできる対策とは?

普段からパソコンを利用されている人であれば知っている方も多いと思いますが、データトラブルはあらゆる原因によって突然起きてしまうことがほとんどです。今回ご紹介しているデータの上書きも急なトラブルの1つです。

このようなトラブル発生に備えて、日頃から定期的なバックアップを取っておくことが効果的な対策になります。バックアップデータがあれば簡単に上書き前のデータを復元できるので、備え付け機能や専用ソフト、データ復旧会社への依頼をする必要がありません。

しかし、普段からデータのバックアップを行っている人は少ないため、データトラブルで困っている方は多い傾向があります。面倒な作業だと感じるかもしれませんが、バックアップを取るメリットは非常に大きいのでやっておいて損はないと言えるでしょう。

 

困ったときはすぐにデータ復旧会社に相談しよう!

データを誤って上書きしてしまった場合の復旧・対処方法には、自分でできる方法があります。しかし、人によっては復旧に失敗してしまうことも少なくありません。このような場合、復旧作業を繰り返し行うと機器に負担をかけてしまい、復旧成功率の低下を招く恐れがあります。皆さんはデータ復旧協会DRAJを知っていますか? 業界の健全化と悪徳業者撲滅に向けた活動を行っている企業団体です。高い技術を持った会社が所属しているので、セキュリティ面や技術力など安心して依頼できます。もし復旧で困ったことがあれば、相談してみてください。