自分でもできる?HDDを復旧する方法

2021-4-27

容量が大きなものでも安価で購入できる、大容量のデータ保存・管理に適しているといったことから、パソコンを利用されている方の多くはHDDを使用されているのではないでしょうか?

そんなHDDですが、何らかが原因でデータを失ってしまう、または人為的ミスなどのトラブルでデータ復旧が必要になる場合があります。このような場合、自分でもデータ復旧を行う方法があるので、知っておくといざというときの役に立ちます。

とはいえ、HDDを利用されている方の全てがデータ復旧の方法を知っているわけではないため、「どうすればいいの?」と疑問に感じている方は多いでしょう。そこで、この記事では自分でもできるHDDのデータ復旧方法についてご紹介していきます。

 

HDDのデータ復旧は自分でできるの?

データ復旧と聞くと専門業者に依頼しなければならないと考える方は多いのではないでしょうか?しかし、場合によっては自分でデータ復旧を行うことができるので、やり方さえ知っておけば急なデータトラブルの発生にも落ち着いて対処することができます。

ですが、トラブルの原因によっては自分で復旧できない場合もあります。そこで、ここでは自分で復旧できるトラブルの原因と自分では対処できないトラブルの原因についてご紹介していきます。

 

トラブルの原因が論理障害なら可能

自分でできるデータ復旧の基本は、その原因が論理障害の場合に限ります。論理障害とは機器本体には異常がないものの、システムウェア上で発生している障害のことです。わかりやすく例えるなら、エラーや人為的ミスによるデータ削除などが該当します。

このようなデータトラブルが原因であれば、プロのデータ復旧会社に相談しなくても自分できる復旧方法を試すことで目的のデータを取り戻すことが可能です。自分でできる復旧作業の方法は以下でご紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

物理障害が原因の場合は自分で復旧できない

データトラブルの主な原因には、上記でご紹介した論理障害と物理障害の2つに分類されます。そして、トラブルの原因が物理障害の場合は自分でデータ復旧することは不可能となっています。

物理障害とは、ハードウェアに何らかのトラブルが発生している障害のこと。わかりやすく例えるなら、水没や衝撃による機器の故障、経年劣化による機器の寿命などが該当します。タワー型パソコンであれば落雷による停電が原因でHDDが破損することがありますし、ノート型パソコンであれば移動中の落下による衝撃で故障するなどが考えられます。

このような原因でデータトラブルが発生した場合は、自分でデータ復旧をすることができませんし、無理に復旧作業を行うと状態を悪化させることになります。そうなるとプロの専門業者でも復旧が困難になるので、最悪の場合は全データを失う可能性があります。

 

自分でデータ復旧を行う方法

前章でご紹介したように、ソフトウェアに何らかのトラブルが発生した論理障害が原因であれば、自分でデータ復旧を行うことは可能です。そこで気になるのは、「自分でデータ復旧ってどうやるの?」といった方法ではないでしょうか?

ここでは、そんなHDDのデータ復旧を自分で行う方法についてご紹介していきます。簡単なものからちょっとした技術が必要なものもありますが、知っておくとためになる情報なので、ぜひ参考にしてみてください。

 

一度ごみ箱の中身を確認してみる

データトラブルで最も多いと言われているのは、人為的ミスによるデータの削除です。そして、削除したデータはそのままパソコン内から消去されるのではなく、一旦はデスクトップ内にあるごみ箱の中に保存される仕組みとなっています。

そのため、もしも誤ってデータを削除してしまったという場合は、一度ごみ箱の中を確認してみると目的のデータを取り出すことができます。特別な復旧方法ではないので誰でも簡単にできますし、ごみ箱から元の保存場所に戻すことも簡単に行うことができます。

ですので、データを削除してしまったときはまずごみ箱の中を覗いてみて、目的のデータがないか確認してみてください。しかし、ごみ箱の中にもデータがない場合は以下でご紹介する方法を試してみましょう。

 

データ復旧ソフトを使って復元する

パソコン内から完全に消えたデータを復旧したい場合は、データ復旧ソフトを使ってみてください。最近では無料で利用できるフリーソフトも数多く出回っていますし、無料でも機能性の高いソフトは多数あります。

インターネットで検索すると複数のソフトが検索されるので、自分が使いやすいと思うものをインストールしてみましょう。しかし、少しでも復旧成功率を高めたいのであれば、有料版の復旧ソフトがおすすめです。

また、データ復旧ソフトはそれぞれで使い方や表示言語が異なる場合があります。ですので、有料版を購入する際には事前にどういったソフトなのかを確認しておく、またはお試しとして無料版を使ってみることをおすすめします。

 

HDDを取り出して別のPCに接続する

パソコンが起動せずそのままではデータ復旧ができない場合、内蔵されているHDDを取り出して別のパソコンに接続する復旧方法があります。この復旧方法には正常に稼働する2台目のパソコン、HDDとパソコンを繋ぐ専用のSATAケーブルが必要になります。

また、機器を取り出す必要があるので分解できる知識と技術も求められます。このデータ復旧方法は他の方法に比べて難易度が高いため、パソコン関連に詳しくない方にはあまりおすすめできないかもしれません。

 

一目でわかる!プロへの依頼が必要な症状

パソコンに詳しい方であればすぐの判別することができますが、そうでない方は自分で復旧できるのかどうなのかを判断するのは難しいものです。そこで、ここではすぐにプロへの依頼が必要と判断できる代表的な症状についてまとめてみました。以下の内容に該当する、心当たりのある方は、データ復旧率を下げないためにもすぐにデータ復旧会社に相談しましょう。

 

PC本体から焦げた臭いがする

パソコンを使用しているときに何かが焦げたような臭いが発生していませんか?もしこの症状に該当する場合、HDDがディスク不良を起こしている可能性が非常に高いです。そのまま使用を続けると状態が悪化してしまい、プロでも復旧が困難になる、または復旧不可能と診断されてしまうので、すぐに使用を中止してください。

 

電源を入れた後から聞きなれない音がする

パソコンの電源を入れると「カタカタ」「ジジジ」など、普段から聞きなれない音が発生してはいませんか?この症状も上記と同じく、HDDが物理的に故障している可能性が非常に高いことが考えられます。

この場合も使用を続けると状態悪化を招き、データ復旧率が著しく低下してしまうため、すぐにデータ復旧会社へと相談することをおすすめします。

 

本体の落下・水没に心当たりがある

データファイルが開けない、パソコンが起動しないなど、データトラブルが発生する前に本体を落下させた、または水没さえたなどの心当たりはありませんか?HDDは微細な部品で構成された精密機器なので、衝撃な水没に対して非常に弱い機器となっています。

そのため、これらに心当たりがある方はHDDが故障している可能性が考えられるので、自分でデータ復旧をするのではなくプロに相談することをおすすめします。

 

自分で復旧できないときはプロに依頼しよう!

論理障害が原因であればご紹介した方法で自分でデータ復旧を行うことが可能です。軽度の障害であればフリーソフトでも復旧することができますが、少しでも復旧率を高めたい場合は有料ソフトの使用をおすすめします。

しかし、場合によっては論理障害が原因なのにデータ復旧ソフトでは復旧できないケースが多々あります。その場合は何度も作業を繰り返すとデータの上書きや状態悪化を招く恐れがあるので、自分で復旧できないと感じたときは一度プロに依頼してみてください。