よくあるHDDの故障の症状|原因と対応方法まとめ

2020-12-28
よくあるHDDの故障の症状|原因と対応方法まとめ

普段からパソコンを使用している、または大量のデータの保管場所として外付けHDDを活用している方の多くは、機器の故障で困ったという経験があるのではないでしょうか?故障の原因にはさまざまなものがありますが、いずれにしてもトラブルというものは突然起きてしまうもの。

さらに、普段は問題なく使用できていることから、バックアップを取り忘れてデータを失ったという経験をされている方も少なくないでしょう。そんなとき、故障時の症状や原因、対応方法などを知っておくと大切なデータを守ることができるかもしれません。

そこで、今回はよくあるHDDの故障の症状、原因と対応方法についてご紹介していきます。突然のトラブル発生には誰もが慌ててしまうものですが、状況や対応方法を知っておくと落ち着いて対処することができるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

HDDのよくある故障時の症状

機器が故障したときの症状にはさまざまなものがありますが、ここではHDDのよくある故障の症状についてまとめてみました。機器を使用する中で起こりやすい症状だけでも知っておくと、落ち着いて対応することができます。

また、業者に相談する際も状況を伝えやすくなりますし、機器の異常に素早く気づくことができるので、手遅れになる可能性が低くなるかもしれません。それでは、よくある故障の症状について一つひとつ見ていきましょう。

通常なら聞こえない異音が発生する

よくある故障時の症状として、パソコンを起動したときに「カチカチ」「ガリガリ」といった通常なら聞こえないはずの異音が発生するというものがあります。このような音が発生している場合、長期的な使用で寿命が近くなっている、または何らかが原因で故障寸前の状態だと言われています。

異音がする中でもパソコンを使用できる場合がありますが、使用可能な状態であればすぐにバックアップを取っておきましょう。「今は問題なく使えるから」とそのまま使用を続けていると、症状が悪化してしまい起動しなくなってしまいます。

また、症状が悪化するとより深刻な状態になる可能性が非常に高いので、バックアップを取ったとはすぐに電源を切るようにしてください。

PCの使用中に焦げたような異臭がする

よくある故障の症状の中には、パソコンの使用中に何かが焦げたような異臭がするというものがあります。この場合、HDDの内部でショートしていることでパーツが焦げていることが考えられます。

また、異臭と同時に異音が発生している場合は、HDDだけではなく他の内部部品が破損している状態になっているかもしれません。もしもこのような症状が発生した場合は、早急にパソコンの使用を中止してください。

というのも、そのままの状態で使用を続けていると火災の原因になる恐れがあるからです。場合によっては本体から煙が上がることがあるので、その場合は速やかに電源を切り、室内の換気を行ってください。

ちなみに、症状が異臭だけの場合は破損したバーツや部品を交換することで、データの吸出しが可能となるケースがあります。ですが、状態が悪化するとデータ消失の原因になるので、異常が現れた時点で専門業者に相談することをおすすめします。

起動時にフォーマットを促すメッセージが表示される

パソコンを起動するとフォーマットを促すメッセージが表示される場合がありますが、これもまたよくある故障時の症状の1つです。この症状が現れた場合に多いのが、その意味が分からないままメッセージに従ってしまうことです。

表示されるメッセージは何かしらのエラーを知らせるものであり、その内容によっては操作を誤ると誤作動を引き起こす原因になり状態が悪化してしまいます。また、フォーマットとは初期化を意味するものなので、安易に実行すると保存データを全て失うことになるので危険です。

ちなみに、場合によっては表示されたメッセージが消えて通常通りに稼働することもあるそうです。ですが、1度でもメッセージが表示されたということは、何かしらのエラーが発生していることが考えられます。

機器本体が異常な熱を帯びている

気温の高い夏場によくある症状として、パソコンや外付けHDDなどの機器本体が異常な熱を帯びているというものがあります。そもそも、機器を起動すると内部で熱が発生するため、内部でとどめないように外部へと熱を排出する仕組みとなっています。

しかし、ホコリが溜まることで上手く熱を逃がすことができない、廃熱ファンが故障しているとなると、機器内部が高温状態になってしまいます。デリケートなHDDは熱に対して非常に弱い機器なので、こうした理由から故障してしまい異常な熱を帯びることがあるようです。

 

HDDが故障する原因とは?

これまでの内容からよくある故障の症状についてはおわかりいただけたと思います。それでは、そうした故障の原因にはどのようなものが考えられるのでしょうか?故障の原因を知っておけば事前に対策することもできるので、もしもの場合に備えるためにも故障原因の把握は大切です。

そこで、ここではHDDが故障する主な原因についてまとめてみました。トラブルが発生した場合でも原因の予測がしやすくなりますし、故障によるトラブルを防ぐことができるかもしれませんよ!

物理的な衝撃を加えてしまった

HDDは非常にデリケートな機器なので、熱だけでなく衝撃にも弱いといった弱点があります。例えば、ノートパソコンを持ち運ぶ際に扉や壁にぶつけてしまった、または床に落としてしまったなど、このような原因で故障してしまうことがあります。

また、外付けHDDの場合は持ち運びに便利な機器ではありますが、鞄から取り出す際に落下させたといったケースもあります。そのため、機器の調子が悪いと感じたときにこれらのような心当たりがある場合は、衝撃による機器の故障が大きな原因かもしれません。

PCを設置している室内温度・湿度が高い

先ほどもご紹介したように、HDDは熱に弱い機器となっています。そのため、室内の温度が高い場所でパソコンを使用していると、機器の内部が高温状態になり故障の原因になります。

また、使用環境として温度だけではなく、湿度も気にする必要があります。湿度の高い場所での使用はHDDの腐食を招く恐れがあり、故障を招くことがあります。そのため、湿気の高い天候や季節での使用時には、室内環境に注意が必要だと言えるでしょう。

PCや外付けHDDの使用期間が長い

パソコンや外付けHDDの使用期間が長い場合は、経年劣化によって故障してしまいます。使用頻度や環境によって異なりますが、長く使用しているとどんな機器でもいずれは寿命を迎えてしまうもの。

そのため、長期的に使用している機器がある方は早めのバックアップを行い、突然の故障に備えておくことをおすすめします。

 

故障したときに試すべき対応方法

故障したときの対応方法としてまず行いたいのがデータ復旧です。HDDはさまざまなデータを記憶しているので、大切なデータを保存しているのであれば取り戻したいものです。この場合、パソコンがHDDを認識している状態であれば、データ復旧ソフトを使用して自分でデータ復旧を行うことが可能です。

最近では無料で利用できるフリーソフトも存在するので、費用をかけず手軽にデータ復旧を行うことができます。しかし、機器が物理的に故障していてパソコンが認識していない状態であれば、プロの業者に依頼なければデータを吸い出すことができません。

ちなみに、物理的な故障が発生した状態で無理に復旧作業を行うと、状態の悪化に繋がりプロでも復旧困難な状態になるので注意してください。また、故障した機器をそのまま使用することはできないので、部品やパーツ交換をプロに依頼することをおすすめします。

修理であればメーカー修理でも対応しているので、お使いの機器メーカーに問い合わせをして、修理を依頼してみてください。HDDの交換は自分で行うこともできますが、専門的な知識と技術がなければ直すことができないので、プロにお任せすることをおすすめします。

 

故障の症状が現れたときはすぐに使用を中止すること

HDDが故障していると考えられる場合は、それ以上の状態悪化や被害を防ぐために、すぐの機器の使用を中止しましょう。また、データ復旧ソフトや部品交換など、自分でできる対応方法があることをご紹介しましたが、安全に対処することを重視するのであればプロの業者に依頼することをおすすめします。